2015.05.12
「大阪市民も気づき始めた? 橋下徹が「都構想」で使った脅しと騙しのテクニックを検証!」という記事
とてもいい記事です。この記者の主張に、強く同意します。
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ある市役所OBは「現役の職員たちはみんな、『市民を騙す片棒を担がされるのはつらい』と泣いてますよ」と語り、現役の市幹部は親指を立てて「どう考えてもできるはずがないのに、これ(橋下)とその一派は、市の解体が正しいと本気で信じているようで、そのためにはどんな虚偽説明や詐欺的手法を駆使しても許されると考えているふしがある」と声を潜める。目的のためには手段を選ばず、というわけだ。
「住民説明会では本来、制度のメリット・デメリットをきちんと説明して判断材料にしてもらうべきなのに、職員からの制度説明は最初の10分程度。あとは市長が延々と『なぜ都構想が必要か』と自分の主張をまくし立てる。質疑の時間もほとんどなし。ひと通り終わって『都構想についてまだよくわからない人』と聞けば、結構な数の手が上がるのに、最後はなんとなく賛同の拍手が起こって終わり。維新関係者の動員がすごいので、どうしてもそういう雰囲気になってしまう、と職員が嘆いていました」
これも現役市幹部の話である。根拠のない話で煽り、冷静な判断力や考える時間を奪って賛成へ誘導するやり方は、まさに催眠商法や悪質な新興宗教のセミナー会場と同じではないか。
「こうした詐欺的弁舌の〝極意〟を説いた、一部では有名な本がある。橋下が「茶髪の弁護士」時代に書いた『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』(いずれも日本文芸社)の2冊。詭弁、すり替え、前言撤回、責任転嫁などを〝交渉術〟として得々と披瀝する内容は、よくもまあこんな本を堂々と出したものだと感心するほど悪辣な記述に満ちているのだが、もう10年以上前から完成されていた彼のやり口を知るうえで興味深い。
たとえば、橋下は「人を動かすには三通りの方法しかない」として、合法的に脅す、利益を与える、ひたすらお願いする、の3つを挙げたうえでこう説く。
〈そのなかでも、最も有効なのが〝利益を与える〟である。この場合の利益には二通りある。一つは文字通り相手方の利益。もう一つは、実際には存在しないレトリックによる利益だ。言い換えれば、不利益を回避できることによって生じる〝実在しない利益〟と言える〉
橋下がよく使うので有名な「仮想の利益」の解説だが、「大阪都構想が実現しないと大阪はダメになる」と、それこそ「合法的に脅し」ながら、「実在しない利益」を強調するのは、まさにこれであろう。
また、「交渉をまとめる基本は二者択一の姿勢」という項目は、大阪の抱える複雑な状況を制度の問題に単純化してすり替え、賛成か反対かを迫る今回の住民投票をそのまま表しているかのようだ。
「都構想」という名の大阪市解体プランは、橋下徹という稀代の詭弁家の詐術的弁舌と、彼がまとっている「改革者」イメージのみに支えられた砂上の楼閣であることに、もうそろそろ大阪市民は気づいてもいい。
http://lite-ra.com/2015/05/post-1091.html
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