「特定の判断を誘導」する傾きを帯びた投票用紙~残り16日|藤井 聡

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「特定の判断を誘導」する傾きを帯びた投票用紙~残り16日

おはようございます、投票まであと16日。ほんとあとわずか。

いま、様々な専門家の方から、「都構想の危険性」についての所見をお伺いしておりますが、その中で、きわめて重大な指摘がありました。

住民投票の投票用紙に、きわめて深刻な問題がある、という指摘です。

投票用紙には、
 「大阪市における特別区の設置についての投票
  特別区の設置について賛成の人は賛成と書き、
  反対の人は反対と書くこと。:
と記載されています(下記画像は、選挙管理委員会にあったものの写しです)。

ところがそもそも、今回の投票は、
 ①大阪市を廃止する
 ②その上で特別区を設置する
というものです。しかし投票用紙には②が書かれていますが、①の「大阪市廃止」は書かれておらず、「隠蔽」された格好になっています。

このままでは、多くの有権者が、大阪市が廃止されることに気づかず(!)、さながら大阪市が存在したまま特別区が設置されると「勘違い」して賛否判断を下す可能性が明確に存在します。

実際、下記の投票用紙をじっくりとご覧になってください。

これを読むだけでは「大阪市が廃止される」というイメージが全く脳裏を横切らなくなっていることを、ご理解いただけると思います。特に誤解を招くのは、

『大阪市における特別区の設置について』

と書かれているところ。これではまるで「大阪市があって、その中で特別区が作られる』かのように勘違いしかねません!実際、専門家の方の中には、「これでは詐欺でないか!」と大変憤慨している方もおられます。

いずれにせよそもそも根拠法の1条には「関係市町村を廃止し」と明確に書かれており、しかも7条2項に「分かりやすい説明をしなければならない」とありますから、この投票用紙は、この法律の趣旨に違反している疑いがあります。

そして、「大阪市の廃止」は今や、賛否判断の主要な理由の一つになっているのです!(http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC30H2G_Q5A430C1000000/)

ということは、この投票用紙自体が、「特定の判断を誘導」する傾きを明確に帯びていると考えられる訳です。

すでに期日前投票が始まっている現状においては、この点については、修正することは不可能です。

したがって、現時点でバイアスのない適正な住民判断が下されるためになすべきことは、以下の二点だけです。

(1)「賛成すれば、大阪市が廃止される」という「事実」を徹底的に周知する。
(2)上記投票用紙が、根拠法の違反に該当する可能性を、司法の場で明らかにする

無論、(2)は法律ご専門の方々の仕事であり、一般の我々には、法曹界の皆様方のご努力にお任せするほかありません(法曹界の方、是非一度、本件厳密にご吟味ください)。

したがって、適正な有権者判断を促すために一般の我々にできることは、(1)「今回の投票は、大阪市を廃止するか否かを等ものだ」という一点を、広く有権者の皆様にご理解いただくことしかありません。

以上、本件は、きわめて深刻な問題です。

繰り返しますが、今回の投票は、大阪市を廃止するか否かの判断なのです。その一点を、立場を超えて、しっかりと理解せねばなりません。

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