平成27年2月8日

なぜ私、藤井聡は『橋下徹』という一政治家に対して、ヘドロチックという徹底批判を『2年以上昔』に展開したのか。

藤井 聡

公権力者である政治家は、「風刺」画がその典型であるように、その資質までが批判の対象になります。政治家は、民の命運を分ける超絶に重要な存在だからです。

この認識の下、私、藤井聡は、前政権下の2年2ヶ月前の2012年11月、インターネット動画にて橋下大阪市長の政治家としての資質を、風刺として、わたしの青春時代、入り浸るように通い続けた夜のミナミの道頓堀のヘドロの比喩を用いながら描写しました(下記参照ください)。

そこで示さんとした「ヘドロチックな資質」とは、橋下氏がかつて、「政治家を志すっちゅうのは、権力欲、名誉欲の最高峰だよ」(『まっとう勝負』2006)という言葉で表現した、「自分の権力欲・名誉欲」という「私利私欲」です。

例えば、若い頃の私の様にミナミの夜を過ごす一般の人々の私利私欲は半ば愛すべきものと許されることがあったとしても、政治家の私利私欲は徹底的に批判されねばなりません。

その批判の形式として、比喩、隠喩に基づく諷刺は極めて有効であることは、民主国家全ての、共有認識のはずです。

にも関わらず、大阪市長かつ公党代表という公権力にある者が、今から2年以上も昔の一学者の諷刺的批判を、その学者が都構想についての自由な議論(大阪都構想:知って欲しい7つの事実)をまさにやり始めた矢先に、独立大学法人や国会という公権力装置を活用しつつ突然抗議し始めるというのは、公権力による卑劣な言論封殺に他なりません。

私藤井聡は、こうした言論封殺には、決して屈せず、「都構想」の投票のまさにその日まで、日本の、そして我が愛する青春の街、大阪のために、「都構想」について、冷静かつ客観的な発言を繰り返す所存です。 何卒ご支援の程、お願いいたします。

 

【2012年11月 週間西田「維新を斬る」 関連部分動画文字起こし】

西田「日本維新の会というのは、いろんな問題点があるんですが、先生は一体何が問題だと思われますか?」

藤井「いろんな問題を列挙することができるわけですが、その全ての問題の根幹にあるのは、何かというとですね、橋下徹という男がですね、一言で言うならば、名誉欲権力欲のためだけに全てのアクティビティ活動を行っていてて、国民のため国家のためのという意識が全く無いままに、いわば私利私欲というんでしょうか、そのために政治活動的な振る舞いを、プリテンド、見せかけでやっている。これが全ての問題だと私は思っています。

わたくしがこういう風な事を申し上げると藤井さんどこに証拠があるんだと言われることが当然ながらあるわけですけど、これは、私が邪推で申し上げているわけではなくて、ご本人が、2006年の『まっとう勝負』という本の中で、そのままおっしゃってるんですね。

僕は、橋下徹という男の議論をするときには、いつもあの台詞を頭の中においています。彼はどういう事をその本の中で言ったのか、これは、インターネットの世界ではそれなりに有名かもしれませんが、多くの国民は、多分テレビを見てられる方、大阪の方なんかも含めて、ほとんど知らない方の方がが多いんじゃないかなと思うんですけども、彼はこういうことを言っているんです。

政治家とは、名誉欲、権力欲の最高峰だよ。名誉欲、権力欲のために政治をやって何が悪いんだ。国民のため、国家のために政治をやるというような事を、そういう様な、尻の穴がかゆくなるような事を政治家の皆さんはすぐに言うけれど、なぜそんなウソをつくんだと、言うことを言っている訳ですね。

当然その時には、まだ自分は政治にうって出るという事は考えていなかったのかもしれないですけれども、少なくとも彼の精神の中には、そういう思いがある。

・・・

藤井「今、橋下さんご本人のことを申し上げてたのは、何となく安倍(注:当時議員)がええかなーって思ってはる大衆の皆さんに、『あれ(注:橋下市長)おかしいんですよ』と、わかってもらおうと思って、言ってるだけの話で。

・・・

僕(が住んでいた)生駒って、結構山越えたらすぐ大阪なんですよ。僕なんかあったらすぐ大阪行ってたんです。

特にミナミという、最もヘドロちっくな、こんなこと言ったらミナミの人に怒られますけど、ヘドロはほんまにあるんですよ、道頓堀ね、すごいヘドロがあって、結構汚臭芳しき地域が。

そこでいっつも飲んどったんですよ、僕ら。

それで僕高校も大阪に、山越えて、トンネルですけど行って、結構大阪という土地がどういうものか僕の中に「パート」(自分の胸に指を指す)としてあるんです。

ここ(注:その「パート」を指さしながら)のフィルターを通して見た時の橋下氏、これは絶対連れなったらあかんわと、こんなん連れなったらめちゃめちゃされんでうちもう、これは絶対付き合ったらあかんとわかるんですよ。こっちは。

それはやっぱり山口の方とか、東京の方とか、ひょっとすると京都の方はそこまで悪い人っていないので、なんかみんなそれわかってはらへんのちゃうかと。

だから僕ね、とりわけ大阪の事結構知ってるので、教えてあげなと、一生懸命ね、もうみんなに向かってこの人どんなにヘドロチックか、もうすごいのよこの人と、教えたいってすっごい思ってるんですよ。」

【出典】
週刊西田『維新を斬る』 2012年11月
[1] [2] [3] [4] [5](※ 藤井発言にご関心の方は是非[1]からご試聴ください)